マスタードシード
MUSTARD SEED
辛味だけでなく、コク、うま味も強めるスパイス
マスタードは、アブラナ科のカラシナの種子で種皮の色によってイエロー種、オリエンタル種、ブラウン種などに分けられます。イエロー種は刺激的な辛味が弱く穏やかな辛味でコク、うま味が強いのが特徴です。オリエンタル種、ブラウン種はともに鼻に抜ける刺激的な辛味があります。マスタードの辛味は水を加えることで酵素が活性化し辛味に変わるので、水を加え攪拌し10分程放置し辛味を引きだしてから使います。
日本にはカラシナとして中国から伝わり平安時代の書物に記録されており、今日でもカラシナは漬け物の原料として多くの変種が各地で栽培され利用されています。
科名:
アブラナ科
主な産地:
カナダ、アメリカ、ヨーロッパ、インド
香りと味の特長:
原形は加熱すると香ばしくプチプチの歯ざわりが楽しめ、パウダーは水で練って辛味を引き出して用います
使い方のヒント
イエロー種はやや大粒でマイルドな辛さなので、ビネガーに漬けておくとマスタード風味の香味酢とプチプチした粒マスタードが楽しめます。また、軽く炒ってからすり鉢などで荒挽きにすればスープやサラダの香ばしいトッピングになります。
和食でおなじみの和辛子粉は、辛味の強いオリエンタル種から作られています。辛子粉は、辛子粉 小さじ1:水 小さじ1の割合で練り合わせ、ラップなどでしばらくふたをしてからお使いください。おでん、とんかつ、しゅうまい、辛子和えなどの料理に添えて、練りたての風味の良い辛子をお楽しみいただけます。
ブラウン種はソーセージ等に添えられる粒入りのマスタードに使われています。インドではマスタードはオイルもシードもよく使われます。料理の始めにマスタードシードを高温の油の中ではじかせて香ばしさを引き出して用います。カラシナのマスタードオイル炒めは、菜の花の辛子和えのように相性のよい組み合わせです。
キャベツのマスタード炒めの作り方
キャベツ(1cm幅のせん切り)200g、サラダ油、マスタードシード小さじ1/2、カレー粉小さじ1/2、塩少々
フライパンにサラダ油を熱し、マスタードシードを入れはじけ終わったらキャベツを加え1分ほど炒め、塩、カレー粉を加え全体を混ぜ合わせ火を止める。