タイム
THYME

古代より親しまれてきた、すがすがしい香りのハーブ
地中海沿岸が原産で、南ヨーロッパでは昔から広く利用されてきたハーブのひとつです。細長い小さな葉(長さ6mm前後、幅1~2mm)でありながら、気品あるすがすがしい芳香を秘めているため、古代ギリシャ時代には「勇気」のシンボルとされていました。
タイムの主成分であるチモールは、強い殺菌・防腐力があり、冷蔵・冷凍技術もなく東洋産のスパイス類も伝えられていなかった時代に、ヨーロッパでは最も重要で偉大なハーブとして扱われ、あらゆる料理に用いられました。
科名:
シソ科
主な産地:
モロッコ、フランス、オーストリア、スペイン他
香りと味の特長:
爽やかな香りとほろ苦さを持つ


使い方のヒント
臭み消し、防腐作用があるため、肉や魚のマリネに最適です。乾燥すると香りが失われてしまうハーブも多いですが、タイムは乾燥しても香りが保たれます。ガーリックやレモン、オリーブ油などと合わせてお使いいただくと、料理がとても華やかに仕上がります。
加熱しても香りが飛びにくいため、肉や魚のオーブン焼きや煮込み料理にも定番のハーブです。また、タイムに数種のハーブを組み合わせた「ブーケガルニ」はとてもポピュラーな使用方法です。素材の臭みを消し、料理全体の風味を引き立てる目的で、カレー、ポトフ、ラタトゥイユ等煮込み料理にお使いください。
西洋料理以外にもアメリカ南部のケイジャン料理によく使われます。パプリカ、唐辛子をベースにオレガノやタイムなどのハーブやスパイスをブレンドしたケイジャン用のスパイスミックスを使えば、ジャンバラヤやガンボなどのケイジャン料理が手軽にお楽しみいただけます。
白身魚のムニエルの作り方
白身魚(切り身)1切れ、A【タイム(フリーズドライ)小さじ1/2、タイム(パウダー)少々、ホワイトペッパー(パウダー)少々、塩少々】、小麦粉適量、オリーブ油大さじ1/2、白ワイン小さじ2
切り身魚の両面にA、小麦粉をまぶす。フライパンにオリーブ油を熱し、魚の両面をほんのり焦げ目がつくまで焼く。白ワインを回しかけて、蓋をして蒸し焼きにする。